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実家じまい・空き家

実家じまいとは?親の家をどうするか決める手順と注意点

実家じまいの意味、親の家をどうするか決める6つの手順と注意点を解説。親の持ち家がある272人への調査結果も紹介します。

実家じまいとは、親の家を将来どうするか家族で話し合い、住み続ける・引き継ぐ・売る・貸す・解体するといった選択肢から方針を決め、家財や名義、管理方法まで整理する一連の取り組みです。親が元気なうちに結論を急ぐ必要はありません。まずは親の希望と家の現状を共有し、選択肢を比べられる状態にすることが第一歩です。

目次

この記事の要点

  • 実家じまいは「家を壊すこと」だけではなく、親の家の将来方針を家族で決めるプロセス
  • 272人への調査では、親の家の将来が具体的に決まっていない人が79.4%
  • 親の希望、名義・権利関係、家財、建物状態、費用を順番に確認すると話し合いやすい
  • 解体する場合も、土地の活用方法を決め、複数社の見積もりを比較してから契約する

実家じまいとは?

実家じまいとは、親が住んでいる、または以前住んでいた家について、今後の使い方と管理方法を家族で決め、必要な手続きを進めることです。一般的には家財整理、相続や名義の確認、売却、賃貸、空き家管理、解体などが含まれます。

「じまい」という言葉から、家を手放したり壊したりすることを想像しがちですが、親が住める間は住み続ける、子世代が引き継ぐという結論も実家じまいの一つです。大切なのは処分を急ぐことではなく、家族全員が今後の見通しを共有し、いざというときに誰が何をするか決めておくことです。

実家じまいで整理する5つのこと

  • 親本人は、いつまで、どのように住みたいか
  • 家と土地の名義、権利関係、重要書類の保管場所
  • 家財を残すもの、譲るもの、処分するもの
  • 修繕費、固定資産税、管理費、解体費などの負担
  • 将来の管理担当者と、売却・賃貸・解体を判断する時期

親の家の将来が具体的に決まっていない人は79.4%

KAI-TECH(カイテック)が、親または義親に持ち家がある30代〜60代の272人を対象に実施した「親の持ち家の将来に関するアンケート」では、親の家の将来が具体的に決まっていない人が79.4%(216人)に上りました。

親の家の将来に関するアンケート/有効回答272人

79.4%

親の家の将来について、具体的な方針まで決まっていない

家族で話題にしても、具体化できていない家庭が多い

「少し話題に出たことはあるが、具体的には決まっていない」が31.2%で最多でした。「必要だと思うが、まだ話し合っていない」28.3%、「まったく話し合ったことがない」14.0%、「話し合いたいが、話しづらい」5.9%を合わせると79.4%です。

「親が住める限り住み続けてほしい」が40.8%で最多

親の家を本音ではどうしたいか尋ねると、「親が住める限り住み続けてほしい」が40.8%(111人)で最多でした。「自分または家族が住みたい」14.7%(40人)を合わせると、居住を続けたい意向は55.5%(151人)です。

40.8%親が住める限り
住み続けてほしい
29.0%将来も親が
住み続ける予定
21.0%将来の予定は
まだ決まっていない

この結果から、将来方針が決まっていないことは、直ちに売却や解体を望んでいることを意味しないと分かります。親が住み続けたい期間と、その後の準備を分けて考えることが重要です。

話し合えない理由は「親が元気だから」が多い

自由回答では、親が元気で死後の話を切り出しにくいこと、兄弟姉妹が遠方にいること、家財や相続の整理に負担を感じることなどが挙げられました。

「まだ親が健康なので、相続や死後の話はしづらい」

「親がそういう話題に触れるのを嫌がって逃げてしまうので、いまだに具体的な話し合いができていません」

「弟が遠方に住んでいるので家族が集まる機会が少ない」

「実家には使っていない不要なものがあふれるほどあり、処分するのに相当な時間と費用がかかりそう」

いきなり「家をどう処分するか」と尋ねると、親は自分の死後を迫られているように感じる場合があります。「これからも安全に住むために修繕が必要か」「重要書類はどこにあるか」など、現在の暮らしに近い話題から始めると進めやすくなります。

実家をどうする?6つの選択肢を比較

実家の方針は、親の希望だけでなく、建物の状態、立地、家族の居住意向、維持費、権利関係によって変わります。最初から一つに絞らず、次の選択肢を同じ条件で比較しましょう。

選択肢 向いているケース 確認したい点
親が住み続ける 本人の居住意向が強く、安全に暮らせる 修繕、バリアフリー、防犯、通院や生活支援
家族が住む 子世代などに具体的な居住希望がある 名義、改修費、他の相続人との公平性
売却する 今後住む人がおらず、市場性が見込める 査定額、境界、残置物、売却時期、税金
賃貸に出す 賃貸需要があり、修繕と管理を続けられる 改修費、家賃、空室リスク、管理委託費
空き家として管理する 期限を区切って判断を保留したい 定期巡回、換気、庭木、防犯、固定資産税
解体する 老朽化が進み、建物を使う予定がない 解体後の土地活用、費用、補助制度、固定資産税

「とりあえず空き家」は期限を決める

判断を保留する場合も、「半年後に家族で再検討する」など次の確認時期と管理担当者を決めてください。誰も管理しない状態が続くと、雨漏り、雑草、害虫、不法侵入などの問題が起きやすくなります。

実家じまいを進める6つの手順

結論から話し始めるのではなく、事実と希望を一つずつ確認すると、家族の意見を整理しやすくなります。

  1. 親の希望と住み続けたい期間を聞く今の住まいで困っていること、今後も住みたい期間、介護や住み替えの希望を確認します。売却や解体を前提にせず、親本人の考えから始めます。
  2. 家と土地の基本情報を集める登記事項証明書、固定資産税の納税通知書、購入時の契約書、測量図、ローンの状況などを確認します。名義が亡くなった祖父母のままになっていないかも確認します。
  3. 建物と家財の状態を把握する雨漏り、傾き、シロアリ、設備故障、庭木、残置物の量を確認します。残す物、譲る物、処分する物を分け、写真や一覧に残すと家族間で共有しやすくなります。
  4. 家族それぞれの希望と担当を整理する親、兄弟姉妹、配偶者など関係者の希望を確認し、連絡役、現地確認、書類管理、費用負担の担当を決めます。話し合った内容は簡単な議事メモに残します。
  5. 複数の選択肢について費用と期限を比較する売却査定、賃貸時の改修費、空き家管理費、解体費などを調べます。専門業者の意見を一社だけで判断せず、複数の見積もりや査定を比べます。
  6. 当面の方針と見直し時期を決める最終結論が出なくても、当面の管理方法と次回の話し合い時期を決めれば前進です。親の健康や家族状況が変わったときに見直します。

実家じまいで注意したいこと

親が元気なうちに「死後の処分」を迫らない

親の家の話は、住まいや財産だけでなく、老後や死後の不安にもつながります。「家を処分する話」から始めるのではなく、安全に住むための修繕、災害時の連絡方法、重要書類の場所など、現在の暮らしに関係する話題から始めましょう。

名義と相続人を確認せずに契約を進めない

売却や解体を依頼する前に、土地と建物の所有者を確認します。相続が発生している場合、原則として不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内に相続登記を申請する必要があります。2024年4月1日より前の相続でも未登記の場合は対象になるため、早めに法務局や司法書士へ相談してください。

空き家の管理担当を曖昧にしない

適切に管理されていない空き家は、市区町村から「管理不全空家」や「特定空家」として指導・勧告の対象になる場合があります。勧告を受けると、土地に適用されていた固定資産税の住宅用地特例が受けられなくなることもあります。定期的な換気、通水、郵便物確認、庭木の手入れを誰が行うか決めておきましょう。

解体後の土地活用を決める前に壊さない

建物を解体すると元に戻せません。更地にして売るのか、駐車場などに活用するのか、家族が建て替えるのかを確認し、不動産会社や自治体にも相談してから判断します。自治体によっては老朽空き家の除却補助制度がありますが、着工前の申請が必要なことが多いため、契約前に確認してください。

解体見積もりは一社だけで決めない

解体費用は、建物の構造や広さだけでなく、前面道路、重機の搬入条件、残置物、アスベスト、地中埋設物などによって変わります。同じ建物でも業者ごとに見積もり範囲や金額が異なるため、内訳と追加費用の条件をそろえて比較しましょう。

契約前に見積書で確認する項目

  • 建物本体、基礎、付帯物、残置物の撤去範囲
  • 足場・養生、重機回送、廃棄物処分、整地の費用
  • アスベスト事前調査と、追加工事が発生する条件
  • 地中埋設物が見つかった場合の連絡・承認方法
  • 近隣対応、工期、支払い時期、工事後の書類

実家の解体を検討したいケース

実家じまいで解体が有力な選択肢になるのは、建物を今後利用する予定がなく、維持や売却に支障がある場合です。ただし、建物付きで売却できる可能性もあるため、不動産査定と解体見積もりの両方を取って比較しましょう。

  • 老朽化が進み、倒壊や部材落下の危険がある
  • 雨漏りや傾きがあり、修繕費が高額になる
  • 買主や借主が見つかりにくく、土地としての需要が見込める
  • 長期間空き家になる見込みで、継続管理が難しい
  • 建て替えや土地活用の計画が具体化している

相続・売却に関する制度も確認する

相続後に実家を売却する場合は、一定の要件を満たすと「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除」を利用できることがあります。適用期限、建築時期、居住状況、売却時期、耐震・解体の条件などがあるため、売却や解体の契約前に税務署や税理士へ確認してください。

また、遺産分割がまとまっていない、相続人が多い、境界が不明、共有名義になっている場合は、司法書士、土地家屋調査士、弁護士などの専門家へ早めに相談すると手戻りを減らせます。

実家じまいの話し合いチェックリスト

  • 親本人が住み続けたい期間と希望を確認した
  • 土地・建物の名義と相続人を確認した
  • 重要書類の保管場所を家族で共有した
  • 建物の修繕箇所と家財量を確認した
  • 売却・賃貸・管理・解体の費用を比較した
  • 当面の管理担当者と費用負担を決めた
  • 次に話し合う時期を決め、内容をメモに残した

まとめ:実家じまいは、結論より「話せる状態」をつくることから

実家じまいは、親の家をすぐ売ったり解体したりすることではありません。親の希望、家族の居住意向、名義、建物状態、家財、費用を整理し、将来の選択肢を比較できる状態にする取り組みです。

今回の272人調査では、親の家の将来が具体的に決まっていない人が79.4%でした。一方で、親が住める限り住み続けてほしい人は40.8%で最多です。結論を急がず、現在の暮らしと将来の準備を分けて話し合うことが、家族全員が納得できる実家じまいにつながります。

解体を検討する段階になったら、建物の状況と解体後の土地活用を確認し、複数の解体業者から見積もりを取りましょう。金額だけでなく、工事範囲、追加費用、近隣対応、廃棄物処理まで比較することが大切です。

調査概要

調査名 親の持ち家の将来に関するアンケート
有効回答数 272件
調査方法 インターネット調査
調査対象 親または義親が持ち家を所有する30代〜60代の回答者
調査主体 KAI-TECH(カイテック)

日本最大級の解体一括見積もり「KAI-TECH(カイテック)」

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